クレイジー・ティンバー・エンジニアリング

日本一マニアックな木造建築・木質材料のブログ

ビスの選定

ビス接合は、高剛性や高靭性を狙うために優れた接合だ。

柱ほぞにビスを打つ場合など、せん断接合として効かせる場合は、半ネジタイプのビス、引張接合として効かせる場合は、全ネジタイプのビスが効果的だ。半ネジタイプのビスは、欠損が少ない胴部(ネジ切りがない部分)を変形させて靭性を稼ぐことが出来るので、せん断面が胴部にかかるように設計するとよい。

 

半ネジタイプのビスであれば、シネジックのパネリードⅡ+、全ネジタイプのビスであれば同じくシネジックのパネリードXがオススメだ。樹種や繊維方向にもよるが、パネリードⅡ+であれば、1せん断面あたり約2kNのせん断強度、パネリードXであれば、1本あたり約10kNの引張強度を有するとして試算するといい。

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ビスの例(上:半ネジ、下:全ネジ)