接合具の端距離
木質構造で接合具を使った接合をする場合、端距離に注意しなければならない。特に柱脚接合部などの繊維方向加力の時には注意が必要だ。端距離が極端に短い場合、端抜けせん断破壊が生じ耐力がかなり低い。端距離が十分に長い場合は、端抜けせん断破壊を生じなくなるが、割裂破壊が生じる。割裂破壊は木材の繊維を引きはがすような破壊で端距離をどんなに長くしても起きてしまうのでやっかいだ。しかし、割裂破壊の方が耐力が高いので端距離は十分に長くするべきだ。
端距離は実務設計上十分安全と見なせる7d以上(d=接合具の径)確保すべきであるとされているが、カベワンGPのように極限の設計を目指す場合には、樹種にもよるが、4d~5.5d程度確保すれば端抜けせん断破壊を防ぐことが出来る。
割裂破壊を防ぐためには、割裂方向と直交にビスを打つことが効果的だ。